35mmスプリングカメラが欲しい
スプリングカメラに凝ったのは何年前だったでしょうか?ちょっとブログで調べてみます(こういう時便利ですね)。ああ、2007年ですね。2007年にドイツのスプリングカメラ1台、イギリスのスプリングカメラ3台買って満足したんでした。安くてちいさくて良い写りで燃えたものです。今でもたまに使ってますよ。やっぱりスーパーイコンタが一番持ち出しますかね。
ブローニー用のスプリングカメラは手に入れたのですが35mmカメラは買わなかったのは、あんまり欲しいカメラがなかったからなのですが、実は1台手に入れたいと思っていたカメラがあったのでした。その名はスーパーバルディナ。ドイツバルダ社のカメラでレチナに対抗して作られてました。現物は見たことがないのですが、スプリングカメラに凝っていたころに買った本「使うスプリングカメラ」に写真が載っているのです。
ネットで見つけた写真の中では一番綺麗ですが、本のこのカメラはもっと綺麗なんです。ニッケルメッキカメラのかっこよさもこの頃知り、欲しい候補に入れていたのでした。しかし物はぼろぼろのものしか見つからず、手に入らぬまま3年の時が過ぎました。それが先日たまに覗くドイツのネットショップに出てたんです。で、過去の記憶を元に、えいっと買っちゃってから、詳しく調べ始めました。
たくさん集めた日本で手に入るスプリングカメラの本にもこの本の記載はほとんどなく、もっとも詳しく書いてあるのがなんと漫画の原作者西ゆうじの「クラシックカメラ物語」でした。以下はネットで調べたスーパーバルディナスパーバイヤーズガイドです(笑)。
スーパーバルディナはバルダ社がレチナに対抗して作ったバルディナというスプリングカメラに連動距離計を付けたカメラ。バルディナは1934年発売、スーパーバルディナは1936年発売。ライバルのレチナに連動距離計が付いたのも同じ年ですね。スーパーバルディナの特徴はスプリット式の連動距離計の中央にビューファインダーが付いていて、これが距離計と連動してパララックス補正することです。レチナにパララックス補正が付くのはずっと後です。まあ、レンズとビューファインダーがかなり離れてしまっているので、必須だったのでしょう。同じ位置にビューファインダーのあるスーパーイコンタで近いところを撮ると、撮るつもりだったのとかなり違う写真ができてきてびっくりすることがあります。
もうひとつの特徴はフィルムカウンターに蓋が付いていること。これが使いにくそうだけどかっこいいのです。何枚撮ったかな?と蓋を開けると美しい針がフィルム残り枚数を示すのです。どうもカウンターが自動復帰するみたいです。
スーパーバルディナには2つのバージョンがあって、初期型は黒革張りとニッケルメッキ。上の写真のやつです。そして後期型は距離計部の革張りがなくなってクロームフィニッシュです。
レンズは実に多彩。まあこの頃のバルダのカメラはそうだったみたいですが、レンズとシャッターは外部から買ってくるのですきなのが選べたようです。
Meyer Gorlitz Trioplan 5cm f/2.9
Schneider Radionar 5cm f/2.9
Schneider Radionar 5cm f/2.8
Schneider Xenar 5cm f/2.9
Carl Zeiss Jena Tessar 5cm f/2.8
Schneider Xenar 5cm f/2.8
Schneider Xenon 4.5cm f/2
Schneider Xenon 5cm f/2
気になるのはXenonの4.5cm/f2と5cm/f2でしょうか。4.5cmなんてあったんですね。知りませんでした。
シャッターは戦前のカメラですので、コンパー(最高速1/300秒)が基本です。オプションとしてコンパーラピッド(最高速1/500秒)も選べたようです。
そして買ったスーパーバルディナがこれ。
閉じている姿。下側奥が巻き上げノブ。1枚取る度に横にあるレバーを小さなボタンを押しながらずらすと、ロックが外れます。ちょっとめんどくさい。巻き戻しの時の巻上げ解除はこのノブを引っ張ります。これがなかなかわからず苦労しました。
扉の左右にボタンがありますが、向かって左側(右手で操作する)が扉を開けるためのボタン、向かって右側がシャッターボタンです。左手シャッターですね。
開いた姿。
買ったのは、後期型のクロムメッキのもの。レンズはSchneider Xenon 5cm f/2、シャッターはコンパーラピッドです。レンズ状態良好、シャッターも元気です。
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