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July 2007

29 July 2007

広角中判カメラその2

友人のマキナW67を借りて使ってみた第一印象は、顔の前に構えるとでかいということですね。人に向けると「!」って顔をされます。畳んだときのコンパクトさは凄い。使い勝手は良好。ただ蛇腹のヒンジが弱そうでぶら下げて歩くのは怖いですね。写りはかなり解像度高くてシャープな感じでした。ネットとか本とかで調べてわかったことは、レンズはいいけどカメラとして結構つらいということと寄れない(最短1m)がネックでやっぱりちょっと躊躇してしまいます。

それに対してワイドローライ。実は友人が4人もワイドローライに惚れこんでいるんです。元々は友人の一人が持っているのを使わせてもらって、みんな我慢できなくなったという感じでした。4人のうち2人はもう溺愛なんです。仲の良い友人がそれほど惚れこんでいるとやっぱり自分も使いたくなってしまいますよね。ローライの使い勝手は2.8Fを愛用しているから良くわかるんですが、古いカメラなんですけど実は最高なんです。オートマット&クランク巻上げなのでフィルム交換も実は迅速。ピントも合わせやすいし、ウエストレベルの撮影スタイルも大好きなのです。

ってことでワイドローライに決めました。そういえばよく行くオカダヤの棚にあった!とお店を訪ねると、中古市の宣伝に載せてしまったので事前には売れないとのことです。綺麗とか安いとかそういうワイドローライも他にあるんでしょうけど、私はやっぱりオカダヤで買いたかったのです。宝物にするカメラはオカダヤで。ってことで中古市初日に行くしかありません。いろいろやりくりして会場に着くとまっすぐオカダヤのブースへ。無事残ってました。ほっと一息。安心して使い込めるぐらいの綺麗さです。

早速、その日のうちに試写に出かけましたが、まずこの55mmの画角が新鮮でいいですねえ。そして二眼レフなのに60cmまで寄れるのは強力です。ちょっと自分で落ちついで使ってみて(やっぱり借りて使うと落ち着きませんね)気付きましたが、描写が云々言う前に撮っていて楽しいです。一気にお気に入り度トップクラスになりました。
ちょっと使い込んでみます。

Rollei_wide01


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24 July 2007

広角中判カメラ

最近は35mmはほとんど撮らず、120フィルムが常用フィルムです。理由は24枚とか16枚撮りが1回に撮る量としてちょうどいい。現像しやすい。引き伸ばししやすい。しかもスプリングカメラだと35mmカメラより軽いくらいだし。軽くて小さい中判カメラがマイブームの私ですが、スプリングカメラだと標準レンズばっかり。私には50mm相当の画角ってなんか狭いんですよねえ。やっぱり広角でも撮りたい。120で広角って言うと私の場合、ハッセルブラッド500CM+ディスタゴン60mm/f4(35mm相当)またはコンタックス645+ディスタゴン45mm/f2.8(28mm相当)。どっちも結構重くて持って行くのに気合いるんですよね。他にはSWC/Mとかベリワイドとかの超広角目測カメラになってしまいます。そんなに重くない広角レンズが使える中判カメラが欲しいんです。

調べてみると歴史上、目測じゃない(ここが重要)広角専用の中判カメラってほとんどないんですね。知ってました?やっぱり絞れるだけ絞って撮るより、開放近くで撮りたいんです。だから目測じゃだめ。

クラシックカメラで唯一該当するのはジャーン。泣く子も黙るワイドローライマキナW67。どちらも55mmのレンズですが、マキナは67なのでより広角ですね。二眼レフとレンジファインダー。重さはちょっとだけワイドローライが重いですがほぼ同じ。写りに関してはニッコール55mm/f4.5の評判もいいですが、ワイドローライのディスタゴン55mm/f4の写りは別格でしょう。わずかだけ作られた奇跡のレンズというイメージですよね。値段はワイドローライが倍しますかね?さあ、どうしましょう?

Wide_rolleiワイドアングルローライフレックス
1961年から1965年の間に約3900台作られた。プロ用なので使い込まれた個体が多い。有名写真家にも愛用者は多い(アベドンとか)。ベースは2.8E2。ライトバリュー式も使える。広角レンズの付いたスポーツファインダー付きフォーカシングフードと前に倒れないように頑丈な足が付いているのが特徴。レンズも一回り大きく、唯一のバヨネット4カメラ。重さは約1300g。レンズ:ディスタゴン55mm/f4

Makina_w67プラウベルマキナW67
ドイカメラの土居氏がドイツのプラウベルを買収し、作ったカメラ。日本で作られている。1982年発売。3500台製造。ワイドローライの20年後だ。蛇腹の沈胴式が特徴で畳むとぺったんこになる。レンズを繰り出すと標準レンズ付きのマキナ67より短い。レンジファインダーでピント合わせ。レンジファインダー内に露出計もある。重さは約1200g。レンズはワイドニッコール55mm/f4.5

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22 July 2007

テッサー50mm/f3.5試写

うーん、現像がいまいちで粗粒子ですねえ。HC-110と35mmフィルムの相性は悪い感じです。

Tessar50mm_f35_001
CONTAX IIa + TESSAR 50mm/f3.5 400TX HC-110


Tessar50mm_f35_006
CONTAX IIa + TESSAR 50mm/f3.5 400TX HC-110


Tessar50mm_f35_015
CONTAX IIa + TESSAR 50mm/f3.5 400TX HC-110


Tessar50mm_f35_020
CONTAX IIa + TESSAR 50mm/f3.5 400TX HC-110


Tessar50mm_f35_027
CONTAX IIa + TESSAR 50mm/f3.5 400TX HC-110

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16 July 2007

ローライ4x4

記事ご無沙汰しちゃいました。なんか非常に忙しい毎日を送っております。

前にちょこっと127フィルム使用カメラ復活計画を立てているってことを書きましたが、着々と進んでおります。

以前持っていたのがローライ4x4ブラックベビー。もともとローライに惚れたきっかけはグレーベビーを見たことだったので、この小さな二眼レフには人一倍愛着があります。しかしフィルムがクロワチア製elkeしかなく、これが当時私が出していたモノクロラボ(ヨドバシ経由)でいつもかなりアンダーにしか現像されず、満足のいくものではありませんでした。また焼いてもらうとネガキャリアの代わりにガラスを使っているようでホコリだらけのプリントでがっかりしたり。となると自家現像とか巻き替えフィルムを使うとかそういう手しかなく、それには敷居が高く、諦めて手放してしまいました。

しかし今では自家現像OK、ネガキャリアOK、暗室があるので自分での巻き替えも可能となると、俄然あの小さな二眼レフを使いたくなります。どう考えてもローライ4x4グレーベビーを再度買うのが一番いい選択なのですが、なんか1度手放したものを買うのは悔しいというかなんというか。レンズもクセナー60mm/f3.5なので、スーパーイコンタAのクセナー75mm/f3.5とかぶります。で考えたのが戦前のローライ4x4。

戦前のローライ4x4は開発順から言うとローライフレックスオリジナルの次で、スタンダードの前。初めてのクランク式巻上げ方法が搭載されたカメラです。セルフコッキングはなし。シャッターは自分でチャージします。フィルムは1枚目を赤窓で決めればあとはちゃんと巻き上げてくれます。実用には全く問題なしです。

ローライ4x4は結構バリエーションがあります。

1931年発売の初期モデルが410411
410テッサー60mm/f3.5411テッサー60mm/f2.8。シャッターはどちらもコンパー1~1/300s。

1933年にモデルチェンジがあり、
413テッサー60mm/f3.5414テッサー60mm/f2.8。シャッターはどちらもコンパー1~1/300s。絞り値とシャッタースピードがビューレンズの上に表示されるようになりました。

1934年に再度のモデルチェンジ。レンズの明るさが2種類とシャッター系列違いが2種類。
420 テッサー60mm/f3.5 コンパーラピッド1~1/300,1/500s
422 テッサー60mm/f3.5 コンパーラピッド1~1/200,1/500s
421 テッサー60mm/f2.8 コンパーラピッド1~1/300,1/500s
423 テッサー60mm/f2.8 コンパーラピッド1~1/200,1/500s
また1935年以降はフォーカシングノブが大型になります。

で最終モデルが430で、これは通称スポーツと呼ばれています。テッサー60mm/f2.8&コンパーラピッド1~1/500sの組み合わせは変わらず、テイクレンズにバヨネットが付き、またシャッターのチャージ方法がローライコードと同じになります(右でチャージ、左で撮影)。銘板も彫り込みから鋳造になります。そしてメッキがこれ以前はニッケルメッキだったのですがクロムメッキに変わります。

日本では4つにしか別れてなくてタイプ1が410と411。タイプ2が413、420、422。タイプ3が414、421、423。タイプ4が430みたいです。

その中から手に入れたのはモデル421。赤坂カメラ。f2.8は戦後モデルにはない明るさですし、1/500sのシャッタースピードはうれしいです。なんといっても絞りやシャッターチャージのレバーがかっこいいのです。そしてニッケルメッキが最高です。状態はかなり良く、新たに127フィルムのイバラの道を行くにはこれくらいのものじゃないとやっぱり。あと気に入った点は巻き上げのときのラチェット感の感触とフィルムカウンターボタンを押して1になるときのカチンと変わる時の音が堪りません。

Rollei44_01


Rollei44_02


Rollei44_03


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