戦前テッサーその2
レンズは明るい方が偉いと思っていません?大口径レンズ痺れますよね。開放で撮ったときの描写は確かに魅力があります。でもf5.6とかf8で撮ることも多いと思います。ISO400のフィルムを常用している人なんかそうですよね。絞ったらどんなレンズも同じ?違うんですよ~。濃厚なトーンと立体感。モノクロを真剣に始めた私にはこっちに魅力を感じ始めました。そんなときに出会ったエンサインオートレンジ220に付いていたテッサー75mm/f4.5。この描写に痺れた私は...当然ですよね、35mmフィルム用のレンズにもそれを求めます。戦前ノンコートの暗いテッサーですよ!
コンタックスIIaを買った時に、標準レンズとして考えていたのが、実は前からいいと聞いていたそのレンズでした。戦前テッサー50mm/f3.5。35mm用テッサーでは最高峰のようです。絞りによる焦点移動もなし。ルックスも最高だし、描写も最高ならいいじゃないですか~。テッサー50mm/f3.5はコンタックスI時代のニッケルメッキのタイプとコンタックスII時代のクロムメッキタイプがあるのですが、やっぱりIIaに付けるのでクロムメッキが欲しいです。そういうところは細かいのです。でも出回っているのはほとんどニッケルメッキのほうですね。ニッケルメッキも大抵のものは状態が悪くて駄目。で、どうしようとおもっていたところゾナー50mm/f1.5を格安で手に入れて(状態は良くないけど)、まあいいかと探すのを停止していました。でも今回やっぱり断然テッサーが欲しくなりました。
最近忙しくてカメラ店にはほとんど行けず、お店に顔を出すのはオカダヤだけ。オカダヤは商品の回転が異常に早いので、入荷したらすぐ売れてしまいます。なので、タイミングが非常に大事なのです。もう結構前の話になってしまいますが、コンタックスの棚を覗いてみたらテッサーらしきお姿が見えます。見せてもらうとf3.5のクロムメッキのほうだったのです!とても綺麗。店主は「それは綺麗なので高いから別の店で買ったほうがいい」とか意地悪を言います(だいたい同じことをいつも言う)。でもそうそうこんなのないのも知ってるんですよ~。前に結構探したんですから。値段はびっくりするぐらいは高くないですけど(でもエンサインオートレンジ220を買ってお釣りが来ますね)、他に時計の修理代もあって(デイトナをOHに出しました)、金欠だったのです。でとりあえずその日は店を出たのですが...
でも家に帰ってきて、友人から借りているニコンマウントとコンタックスマウントのレンズの本のこのレンズの作例をみるとやっぱり実にいいんですよねえ。私が今撮りたい描写のレンズです。やっぱり買うしかありませんね。代わりになるレンズ一式を持って次の日もオカダヤ行きです。そして無事手に入れ、そのまま試写に出かけました。
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