遂にスーパーイコンタ
すっかりこの軽快さと描写の凄さに参ってしまった私は、スプリングカメラの王がやっぱり欲しくなります。そう、スーパーイコンタです。6×9は大きいし、6×6は重いので、やっぱり(最初は)645のスーパーイコンタA(日本ではスーパーセミイコンタと呼ばれています)でしょうか。最後まで自動巻き止めが付かないのですが、ルックスおよび性能、作りは最高です。あのドレーカイル距離計には惹かれますよねえ。
I型:1934年発売。テッサー70mm/f3.5付き。シャッターボタンはボディではなくシャッターにある。
IA型:1935年発売。シャッターがボディに移る。
II型:1936年発売。黒塗りから一部クロームメッキに。
III型:1937年発売。二重露出防止が付き、ファインダーがアルバタに。テッサーが70mmから75mmになる。ノバー75mm/f3.5、クセナー75mm/f3.5もあり。
IV型:1948年発売。シャッターがXシンクロ付きに。テッサー75mm/f3.5の他にクセナー75mm/f3.5もあり。
V型:1951年発売。シャッターがMXシンクロ付きに。オプトンテッサーとカールツァイステッサーがあり、カールツァイスと書いてあるものは高価に取引されている。
さてさてどれにしましょう?I型やII型の70mmテッサーというのには惹かれます。III型以降の二重露出防止付きはあるとうれしい機能です。シャッターは出来れば1/500秒まであるコンパーラピッド以降がいいですねえ。と、どうしても古いレンズがいい!っていうのでなければ新しいモデルの方が便利なのです。値段は新しいもののほうが高くなっていきます。シンクロがいらなければIII型ぐらいが一番いい感じですかね。
まあとにかくコンディションのいいものが欲しいわけです。レンズ、ファインダー、蛇腹。そんな時オークションで見つけたのがIII型のクセナー付き。意外と珍しいのではないかと思います。クセナーは以前4×4のベビーローライで使っていましたが、いい感じでした。あの頃はクロアチア製のフィルムを使って、何もわからず撮っていたので、クセナーに再挑戦したいところです。オークション終了日にこの金額で落ちたら万々歳というか勝てないだろうという低額を入札して仕事に出かけました。以前は会社から5秒前入札とかしていたんですが、今は出来ません。なので朝入れて、結果を待つのみです。そしてその日の夕方、スーパーイコンタの入札結果のメールが携帯に届きました。勝ってしまいました。安すぎです(届いてすぐ使える状態なら)。メンテナンス代を考えての入札額なので、調子悪ければ直せばいいのです。
届いたカメラはとても綺麗です。機械の調子も良いですねえ。ファインダーもレンジファインダー&アルバタファインダー共に良く見えます(アルバタファインダーは劣化して見にくいのが多いんだそうです)。二重像くっきりでピントも合わせやすいです。残念なのがレンズ。オークションには「拭いたら取れそうな曇り」と書いてありましたが、曇っていますので、すぐ整備に出して、ピカピカになって帰って来ました。ドレーカイルの距離計がカッコいいですねえ。シャッターの感触も軽くてブレにくそうです。エンサインは注意してても撮影に燃えてくるとどうしても二重撮りをやってしまうで、二重露出防止装置はやっぱり便利でしょう。ハッセルのように赤い丸と白い丸が出るので、わかりやすいし。巻き上げもハッセルのA12マガジンみたいにノブを掴むところが出てきて回しやすいです。エンサイン220より一回り小さいボディも良いです。200gぐらい軽いし。
エンサインオートレンジ220の撮影手順
被写体発見!→前蓋をあけて、レンズをセットする。→露出を合わせる。→ピントを合わせる。→レリーズ!→フィルムを巻き上げる。→レンズをしまう。
スーパーイコンタA
被写体発見!→前蓋をあけて、レンズをセットする。→露出を合わせる。→ドレーカイルの腕を上げる→ピントを合わせる。→アルバダファインダーを見ながら構図を決める→レリーズ!→裏蓋の赤窓を開ける。→フィルムを巻き上げる。→赤窓を閉める→レンズをしまう。
とかなり工数が多いのですが、なんかこいつは許せるって感じです。軽いし、小さいし、常時持ち出しカメラとしての資格十分です。描写もいいですねえ。激シャープです。
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