引伸機ブレ
先日お伝えしたもう1つの引伸機の問題とは「ブレ」なんです。うちの巨大引伸機は背が高く、大伸ばし対応となっているので、その機能を使えるようにするためなるべく低め(60cmくらい)の台に乗せたかったことと、ベース板の大きさが900×600mmでそれ以上の大きさが欲しかったこと、部屋の戸が幅650mm以上の机(組み立て式ではない)は入らないこと、重さは50kg以上あり、耐久性の高い台がよかったことなどいろいろ規制がありまして、もちろん安いに越したことはありませんし、悩んだ結果ちょうどいい高さの脚があったので、天板900×600mm、足の長さ650mmのエレクターにしました。上板は木にして、下のスペースを有効に使いたかったので、3方クロスバーというよくエレクターを机に使う人が足や椅子を入れやすくするパーツで、足を支えました。今思うと入れる予定の場所ぎりぎりの大きい台にすればよかったのですが、この時はぴったりだと喜んでいたのです。
巨大引伸機は重くて、腰の悪い私では持ち上がらなかったのですが、友人に来てもらい設置しました。そして先日お伝えしたようにフィルムを挟んでレンズボードの水平をどうにか出し、早速引き伸ばししてみました。
するとどうも画像が甘いのです。ピントが合っているはずの写真も、甘い。良く見ると字が映っているところが二重になっています。どうやら机もしくは引伸機が揺れているようです。真っ暗の中でやっているし、引伸機が揺れているのは見ることは出来ません。プリントし終わって始めてブレているかわかるのでたちが悪いです。
それでもやっている最中にぶれ易いのはわかったので、なるべくそっと扱い、最後に印画紙をセットして、そのまま30秒ほど待ちます。改善はするのですがやっぱりぶれてるっぽい画像連発でその日はがっかりでした。
さて、対策はどうしましょう?
ピントも合わせ終わると、作業は引伸タイマーの数値設定と印画紙設置のみです。まず引伸タイマーを触っても引伸機が揺れないように離しました。といっても他には現像作業をする台しかなく、同じ高さに置くと薬品がかかる可能性があるので、その薬品台の下に設置しました。そして本体は
1)台と壁を固定する。
2)台を突っ張り棒で天井と繋ぐ。
というのを考えたのですが、どうもうまくいかなそうなので、とりあえず引伸機のポールと天井を、転倒防止の突っ張り棒で固定してみました。効果はどうも抜群のようです。揺れないことはないのですが、すぐ収まります。さっそくプリントを試してみましたが、前回とは雲泥の差でシャープさが出ています。これでひとまずは設定完了という感じでしょうか。あとは換気扇の設置ですね。これは部屋の温度管理にも関連してきてなかなか難しいです。
「モノクロ技術」カテゴリの記事
- 引伸機ブレ(2007.03.12)
- 引伸機不具合(2007.02.27)
- 2度目のフィルム現像(2007.02.09)
- 初フィルム現像(2007.02.05)
- 暗室やっと完成(2007.01.27)
The comments to this entry are closed.
Comments
こんにちわ♪
何時も、新しい機材にチャレンジされる好奇心と探求心には、勉強させていただいております♪
最近わたしもグループ写真展のため暗室やってまして・・・
引き伸ばし機で面白いこと見つけました。
古いトリオターやズマールで撮影したネガを焼く時は、集散光式(ランプが直射タイプ)の引き伸ばし機は、とても焼きやすく、いい諧調がえられやすい。わたしは最初期の直射型(普通は鏡が1枚入る反射)フジs690やラッキーの集散光式はバカに出来ないとおもいました。
逆に現代的なマルチコートされた高性能なレンズで撮影したネガは、散光式がいい感じです。
これは、現代的なデジタル音楽を真空管アンプに入れると、少しまろやかに角を取ってくれる作用が、散光式引き伸ばし機にもあるのでしょう。
初めから、ソフトな描写のクラシックなレンズは、その諧調を余すとこなく出す集散光は捨てがたいというのも、やはり、現代ならではの選択のような気が致します。
引き伸ばし機のブレは心配ですね。重量50kgの引き伸ばし機なら、下の机は50kg以上かそれ以上の剛性と質量が無いと、天秤のように、上でいったりきたりしてしまいます。ヘッドに触って、2~4秒以内に揺れがおさまらなければと、は、わたしの経験です。
Posted by: ラ・ペルラ | 26 March 2007 11:36 AM
お久しぶりです。うちのオメガは直射式ですかねえ。鏡はないようです。少しずつプリントが溜まってきてうれしい暗室生活です。
確かに机も重い必要がありましたね。机もつっかえ棒入れようか今画策中です。
Posted by: ぎえもん | 27 March 2007 02:05 AM
はじめまして。
暗室作業は苦労も多いですが楽しいですよね。
モノクロ銀塩の世界の魅力を広げていきましょう。
Posted by: Khon_Ruai | 04 May 2007 07:59 AM
はじめまして。暗室の楽しみを教えてくれた友人に感謝しています。まだまだひよっこなのでいろいろ教えてください。よろしくお願いします。
Posted by: ぎえもん | 04 May 2007 10:27 PM