ビオゴン狂想曲その4
前にGiemonflexのハッセルのSTORY内で書きましたが、再度まとめてみましょう。
世界最強は言いすぎかもしれませんが、とにかく凄い描写のビオゴン。歪曲がないだけでなく、高いコントラストと解像度。ビオゴンにもいろんな種類がありますが、その中でも最高峰はビオゴン38mmとの呼び声も高いです。このレンズのために作られたカメラ「ハッセルブラッドSWC」!使いこなせなくて手放す人も多いと聞きますが、気軽にスナップだって使える楽しいカメラです。
Supreme Wide Angle(通称SWA)
1954年発売。実はハッセルブラッド最初のレンズシャッターカメラ。まだセルフコッキングが付いていなくて、フィルム巻上げとシャッターチャージを両方する必要がある。ブラックペイントとクロムメッキの素晴らしくかっこいい鏡胴が魅力。シャッターボタンは前にある。レリーズケーブルは専用が必要。シャッタースピードが倍数系列じゃないのでその点は使いにくい。1/500と1/250の間のシャッタースピード変更はシャッターチャージ後は出来ない。鏡胴の付け根が弱く、使っているうちにぐらぐらしてしまうのが欠点。
Super Wide(通称SW)
1955年発売。SWAの鏡胴がぐらぐらするところを強化した機種。あと変わったところはヘイコイドがメートルとフィート併記になった。非常に数が少ない。SWAとSWの外付けファインダーにはMADE IN GERMANYの表記がシューの背中にある。またSWAと共に絞りが円形絞り。
Super Wide C(通称SWC)
1959年発売。Cレンズと同じ鏡胴デザインになり大きくモデルチェンジした。最大の特徴はセルフコッキングになったこと。またシャッターボタンの位置が上になった。シャッターボタンも普通のレリーズケーブルが使えるタイプになった。絞りは丸みを帯びた六角形。
途中で黒鏡胴に変わり、黒ボディも発売された。最後期にはT*コーティングされた。
SWC/M
1977年発売。ポラパックが使えるように、ファインダーとクイックシューが底上げされた。また巻き上げレバーがラチェット式になった。ハッセルではSWCのSWC/Mへの改造も行ったので、白鏡胴のSWC/Mも若干存在する。1983年にCFレンズに変更になった。
903SWC
1988年発売。ファインダーがプラスチック製の四角いタイプになり、非常に見えが良くなった。水準器がボディではなく、ファインダーに付くようになった。
905SWC
2001年発売。レンズがCFiタイプになった。硝材が鉛フリーになった。最近まで現行品だったが先日発売中止になった。
なんで突然こんなことを書いているのかというと、やっぱり私のSWは綺麗過ぎで使うのが怖いのです。いや、もちろん使っているのですが非常に気を使うのです。ブラックペイントの鏡胴が傷つくと悲しいし。で、外観綺麗じゃなくてもいいから、白鏡胴&初期型の彫り込みシャッタースピード文字のやつ&メーター表記&出来ればSWC/M!ってのを実はずっと探していたのです。eBayで負けるのを数度(メーター表記の初期型は滅多に出ません)重ね、とうとう手に入れたのは(日本で買いました)整備済みのSWC/M。61年製SWCメーター表記ですが、シュリロで純正SWC/M改造済み。私にとって満貫ってやつです。もちろんレンズはビカビカです。こいつを気軽に持ち出してばしばし撮る所存であります。それにしてもSWC安くなりましたねえ。
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Comments
「ビオゴン」・・・
知らない人が名前だけ聞けば、怪獣の名前
かなんかと思うであろうこのレンズ・・・
特にハッセルSWシリーズに採用されている38㎜・・・
もう最高・・・
よくこんなの9台も買って試したと自分でも驚きます。
結局、54年型SWA、57年型SWと、ぎえもんさん
のと同じ61年型SWCが手許に残りましたが、
T*にもまたまた手を出したい今日この頃です。
おっしゃるとおり、以前に比べてSW系も
ずいぶん安くなりましたね。
でもまだ十分高いですけど(笑)。
Posted by: シミケンドリックス | 03 April 2006 11:05 PM
昨日もビオゴンについては大きな話題となり、「M3売ってでも手に入れる価値あり」「メンテナンスなら○○○さんのところが吉!」「僕と一緒に夏に購入しましょう!」などたくさんのお話を聞いて、またまた欲しい病が復活しました!ぎえもんさんの今回の記事で、さらに欲求が。
今日、仕事移動中の浜松町・モノレール駅で「ここをビオゴンで撮りたい!」と思った場所がありました。
Posted by: toshiboo | 03 April 2006 11:50 PM
ひょっとして、ひょっとしてですけど、
それってYahooオークションで入手されました?
そうだとすると、私もウォッチしてましたよ(笑)
ホント、今回の記事を読むとタマランです。
しっかし、欲しいなぁ、SWC・・・。
Posted by: ぐりんご | 04 April 2006 09:09 AM
シミケンドリックスさん
スーパーアンギュロンに次ぐ怪獣みたいな名前ですかね?(笑)ハイパーゴンとかもあるけど。35mm用のビオゴンも格別ですが、やっぱりこのカメラはいいですねえ。使い勝手の上でもベリワイド100最高!と思いましたが、アイレベルで撮るSWCの方が最高でした。
toshibooさん
代わりにM6いなくなりました。レンズも6本放出しました。悲しかったけどそれ以上の喜びがありますねえ。
今年の暑い夏をSWCで撮れるといいですねえ。
ぐりんごさん
いやあ、ホントSWCっていいです。あの大きなレンズとサイコロのような小さいボディ。もの凄い描写力!買って損はしません。
Posted by: ぎえもん | 04 April 2006 11:38 AM
僕も一時SWAとSWC持っていて、普段使いの気軽なSWCを手元に置いてSWAを処分したんですが、改めてSWAで撮ったポジを見ると写りに迫力があります。初期のビオゴンには神が宿るって感じです。程度がいいのがあったら買い直そうかな。
Posted by: pooyan | 05 April 2006 01:32 PM
pooyanさん
使い勝手はSWCが上なんですが確かに初期のビオゴンはなんか違いますねえ。綺麗なSWAが銀座のお店のどこかにあった気がしました。
Posted by: ぎえもん | 05 April 2006 09:23 PM
体調はいかがですか。私は明日銀座をフラフラする予定なのですが、ビオゴンが見られるお店で、一見さんでも見られる(手に取るつもりはありませんが)雰囲気のお店っていうと、どちらなのでしょう?
Posted by: takashi | 08 April 2006 10:08 AM
takashiさん
いよいよビオゴンいきますか!SWCのことでいいのでしょうか?見るだけでしたらどのお店も普通に入って大丈夫ですよ。話しかけられたりもしません。在庫はレモンが一番多いと思います。買うなら、ここはいいけど、あそこはやめたほうがいいとかありますのでまたご相談ください。
Posted by: ぎえもん | 08 April 2006 07:56 PM
レモン社の店舗には先程初めて行きました。とりあえずビオゴン入門と言うことで、RFコンタックス用のビオゴンを一本買ってみました。可能な限り早く紙焼きしたいものです。
Posted by: takashi | 09 April 2006 03:51 PM
takashiさん
おお!ビオゴン21mm/f4.5ですか!こいつも凄いっすよ~。コンタックス用は小さくていいですよね。私の持っているコンタレックス用と写りはそっくり同じだそうです。試写楽しみですね!
Posted by: ぎえもん | 09 April 2006 09:01 PM