アルパ歴代モデル
生産台数が非常に少なく、かつ変わった機構で、愛用している人がそれほどいるとは言えないアルパ。ウェブ上でもあまり情報が無いので簡単にまとめておく。これで知りたいときにすぐ調べられる。
第一世代
横並びのレンジファインダーが付いているのが特徴。クロムメッキボディ。レンズは第二世代以降と互換性が無い専用マウント。
アルパフレックス1型:ジャック・ボルスキーが設計したプロトタイプに最も近いのがこの1型。シャッタースピードは1/1000sまである。ウエストレベルファインダー付きの一眼レフ。横並び(普通のと同じ)レンジファインダーも付いている。1944-1946年。579台。
アルパスタンダード1型:フレックス1型からウエストレベルファインダーを取り除いたレンジファインダー専用機。1944-1946年。100台。
アルパフレックス2型:フレックス1型はレンジファインダーの距離計連動機構がウエストレベルファインダーに写ってしまっていたがそれが写らなくなった。1946-1952年。4645台。
アルパスタンダード2型:フレックス2型からウエストレベルファインダーを取り除いたレンジファインダー専用機。1946-1952年。363台。
アルパプリズマレフレックス3型:世界で3番目のプリズムファインダー付き一眼レフ。横並びレンジファインダーも付いている。プリズムが90度ではなく45度なのが特徴。縦構図はレンジファインダーの視野を使う。1949-1952年。363台。
第二世代
アルネア型と呼ばれる。なで肩の特徴的なボディとなった。ボディは銀色の塗装。
アルパモデル4:ウエストレベルファインダーの一眼レフ。レンジファインダーはなく、50mmレンズ視野の透視ファインダー付き。巻き上げはノブ式でシャッターダイヤルを兼ねる。シャッターダイヤルはバルナックのようにレリーズすると回転する。回転しなくなるのはモデル10dから。1952-1959年。352台。
アルパモデル5:45度プリズムファインダー付きの一眼レフ。50mmレンズ用の透視ファインダー付き。1952-1959年。2201台。
アルパモデル5a:モデル5にセルフタイマーがついたもの。1952-1959年。134台。
アルパモデル6:モデル5にセルフタイマー、スプリットイメージがついたもの。1952-1959年。2605台。
アルパモデル7:モデル5にセルフタイマー、縦並びレンジファインダーがついたもの。1952-1959年。3783台。
アルパモデル8:モデル7にスプリットイメージがついたもの。1952-1959年。263台。
b型にモデルチェンジ。最大の特徴はクイックリターンになったことと、巻き上げレバーがついたこと。特徴はモデル4~8と同様。
アルパモデル4b:1959-1966年頃。銀塗り80台、黒塗り1台、合計81台。そのうち20台がハーフサイズ。
アルパモデル5b:1959-1966年頃。銀塗り263台、黒塗り9台、合計245台。
アルパモデル6b:1959-1966年頃。銀塗り2042台、黒塗り56台、合計2098台。そのうち20台がハーフサイズ。
アルパモデル7b:1959-1961年頃。銀塗り66台、黒塗り1台、合計67台。
アルパモデル8b:1959-1960年頃。銀塗り410台、黒塗り32台、合計442台。
第三世代アイレベルのファインダーになり、露出計も内蔵になった。ボディも角張ったものに変更。巻き戻しがクランク式になった。
アルパモデル6c:セレン式の露出計内蔵。上のbタイプと並行して作られた。露出計は絞りやシャッタースピードと連動していない。1963年からフィルムカウンターが自動復元式になった。ハーフサイズも少量作られた。1960-1967年頃。銀塗り3605台、黒塗り418台、合計4023台。
アルパモデル9d:世界で3番目のTTL露出内蔵。露出計はシャッタースピードと連動していない。アルパの中で最も成功したモデルで生産台数が一番多い。ハーフサイズも少数作られた。1964-1969年頃。銀塗り4391台、黒塗り665台、合計5056台。
アルパモデル9f:9dから露出計を省略したもの。1964-。銀塗り154台、黒塗り16台、合計170台。
アルパモデル10d:ここで大きなモデルチェンジがある。外観や内部機構は大きく変わった。TTLのシャッタースピード連動露出計になり、シャッターダイヤルも不回転式になった。シルバーは塗りだったのが梨地クローム仕上げになった。軍幹部のペンタプリズム周りが結晶塗装ではなくなり、ボディ同色になった。黒塗りは軍幹部全体が結晶塗装。ハーフサイズも少数作られた。1968-1976年頃。クローム2976台、黒塗り912台、金色仕上げ100台、金メッキ4、合計3992台。
アルパモデル10s:10dの3つある露出計端子のうち、後ろ向きのCdS、レリーズロック、セルフタイマー、M接点を省略したもの。1972-、合計187台。
アルパモデル10f:10dから露出計を省略したもの。レリーズロック、セルフタイマー、M接点を省略したものもある。1969-。クローム14台、黒塗り8台、合計22台。
アルパモデル11e:露出計が10dは針で合わせるものだったのに対し、11eではLED表示になった。1971-1975年頃。クローム705台、黒仕上げ(黒クロームもあり)326台、合計1031台。
アルパモデル11s:11eの3つある露出計端子のうち、後ろ向きのCdS、レリーズロック、セルフタイマー、M接点を省略したもの。1973-、合計186台。
アルパモデル11el:11eにミラーアップ機能を追加。レリーズロック機構が2段階になった。1972-1977年頃。クローム651台、黒仕上げ483台、合計1031台。
アルパモデル11es:11elの3つある露出計端子のうち、後ろ向きのCdS、レリーズロック、セルフタイマー、フラッシュ接点、ミラーアップを省略したもの。1973-、合計21台。
アルパモデル11f:11elから露出計を省略したもの。ハーフサイズもある。1972-。クローム10台、黒仕上げ4台、合計14台。
アルパモデル11si:11elの露出計素子がCdSからSPDになった。このモデルの後日本製OEMになったが当然のごとく古くからのファンには無視された。このモデルは黒モデルのほうが多い。最終モデルであり、露出計の精度が高く人気が高いため、中古価格も高い。1976-1989年頃。クローム412台、黒塗り768台、グレーベロア仕上げ5台、金色仕上げ11台、金メッキ705台、合計1901台。


Comments
おお!丁寧な解説有難うございます!
9dに至っても露出計はシャッタースピードと連動していないことや、シャッターダイヤルが回転しなくなるのはモデル10dから等、はじめて知りました。
これで自分に合ったアルパが選べますね・・・ってそんな気軽に買えるわけありません!(笑)
それにしてもシャッターダイヤルを回転させながら、あえて連動しない露出計を搭載するところなど、エディクサを彷彿させますね。
Posted by: 越渓 | 06 July 2005 at 02:01 PM
9dのシャッターダイヤルは回転するし、下に押しながら回すので市露出計を見ながらここを回すのは無理だったんでしょうね。ちなみにスローシャッターはなぜか逆の順番についています。1000→500→250→125→60→30→B→1→2→4→8→15
それに不均等で高速側が非常にくっついていて、250から30までは広いです。中間シャッターも使えるみたいです(メモリが付いている)。
Posted by: ぎえもん | 06 July 2005 at 02:44 PM
ぎえもんさん、こんばんは。
トラックバックさせて頂きました。
よろしくお願い申し上げます。
Posted by: ロム | 11 March 2006 at 11:15 PM
ロムさん
意外な展開にかなりびっくりしました!実用に第3世代も欲しいなあと思っていたので。
Posted by: ぎえもん | 13 March 2006 at 09:19 AM