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July 2005

29 July 2005

バルナックシステム変更

久々に書くと思ったらまた長い話になってしまうと思う...

iic_35mm2IIcにスクリューマウントレンズを取り付け、手に入れてから結構たくさんのフィルムを消費してきた。その中で感じるようになってきたのがもう少しスローシャッターを使いたいということ。1/30sで充分かと思っていたが、絞りたいとき、暗いレンズを使ったときの夕刻等1/15で撮りたい時がよくあるのだ。もう一つのIIcの難点。綺麗過ぎて慎重に使いたくなってしまうこと。でeBayで買ってしまった。実はずっと前に。

iiic_01買ったのはライカIIIc戦後タイプのズミタール付き。ミントって書いてあったので買ったんだけど、アメリカから届いてみてびっくり!ぱっと見は綺麗なんだけど二重像が見えない...メッキは大部分は綺麗だけどところどころボツボツがある...巻上げが非常に固い...不鮮明な写真で気付かなかったのだけど前面にシンクロ接点が改造でつけてある(説明文にはなし)...レンズはバルサム切れ...絞りリングが非常に固い...すぐに文句を言ったけど返事は無し。数日してまた送ったけど返事は無い。しかたがないのでPayPal(料金支払い機関)に調停をお願いしたら、不具合を修理業者から書面で説明して送れとのこと。しかたがないので関東カメラに行って、見積もりをしてもらうと修理代約10万円+塗装で10万円。見積書を送ったのに、1ヶ月ほどしてきたPayPalの返事は「セラーに非はない」!なんでか聞いたら「あなたは要求した書面を送ってこなかったから」!!!きちんと受け取りのメールももらったし、散々文句をいったけど駄目。頭に来たのでとりあえずセラーの評価をネガティブにしたらセラーから「どういうこと?」とメールが来た。どうも私が何度か出したメールはスパムブロックにかかって届いていなかったらしい。でも散々私がPayPalといろいろしていたことも知らないと言うことはPayPalはセラーに一度も連絡をとっていないことになる。もう話にならない!とにかくこのあともいろいろあったけど最終的には2万円だけ返してもらって話がついた。ここまでで買ってから2ヶ月。

photo_summitar01さてさて返品と思っていたIIIcズミタール50mm/f2をどうしよう?このままじゃ使えないから難ありとして売っちゃう?レンズはPayPalの対応を待っている間に試写してみたけど、このズミタール非常にいい写りをする。いろいろ考えたけどせっかくだからきちんと直して手放さずに自分で使うことに決めた。さて修理を出すにしてもどこにだしていいかわからない...できれば返してもらった2万円以内で直したい。そんなとき黒塗りとオーバーホールを安くやってくれる人をネットで発見。話を聞くととても親切でいい人みたい。確かに黒いカメラ好きなんだけど、黒塗りしてしまうのは勇気が要る...だけどメッキのぼつぼつが気になるし、黒塗りするとオーバーホール代が半額になるしということで黒塗りとオーバーホールの両方をボディ、レンズはオーバーホールをお願いした。黒はいろいろ塗り分けてスペシャルなやつが完成する予定だった。

途中経過もいろいろ写真を送ってもらい、ドキドキしながら1週間経って、届いたブラックに変わったIIIcとオーバーホールが済んだズミタール。ライカページにはかなり前から写真を載せていたけど、実は塗装もオーバーホールも満足行くものではなく(黒塗装がボツボツ、一部剥げ、距離計が合わない、巻き上げノブを削ってしまった、絞りリングがロシアレンズみたいな感触、沈胴ロックしない、ヘリコイドもスムーズじゃない、沈胴部に大きな傷)、再塗装、再調整をお願いしていた。それから更に2ヶ月。結局直らずIIIcズミタールはその人に引き取ってもらうことになった。

iiif02lスローが使えるバルナック。もうオークションとかではなく、お店それも老舗のお店で保証付きで買いたい。どうせ買うならやっぱり機能も質感も見た目も一番かっこいいIIIfセルフ付きがいい。でも高い。きちんとしたお店では下取りもきちんとした値段で引き取ってくれるのを先日のアルパ9d購入で知った。もう届いてみたらダメダメとか、修理を考えるとか心労をうけるぐらいならお店で買ったほうがいいと思えてきた。IIIcズミタールを引き取ってもらったお金はレンズに回すことにして、バルナックボディは下取り金額+アルファで購入したい。そこで手放してもいい機材をもってお願いすることにした。そこで問題となるのはIIc。いくら綺麗でも、生産数が少ないと言ってもIIIfがあれば、必要ない。使わない機材をコレクションしておくのもIIcに申し訳ない。それに黙っていたけどIIcのスローシャッターがあったところに貼ってある丸い革が好きじゃなかった。そこでIIcを下取りに。他に、重すぎなのでいつか軽いズミクロンに買い換えようと思っていたMマウントズミクロン50mm現行も。他アダプターとかフードとかいろいろ持って、アルパ9dを買ったお店に行った。

2台のIIIfセルフつきのうち、1台はサビとかあるので却下。1台のIIIfをじっくり見るが貼り革だけほんのちょっと痛んでいるけど他はまったく問題なし。IIcを散々いじっているからいい悪いがよくわかる。まあシャッタースピードとか問題あっても保証で直るし。下取り額も思っていた金額ぐらいは出してくれて、無事IIIfセルフ付きを手に入れることが出来た。

なんか買ってみると心も晴れやか。機材を手放すにしてもヤフオクとかで売って、買った人から文句が出ないかハラハラしたりしなくていいし、若干問題ある機材もしっかりしたカメラ店なら自分で直せるから安心だし、下取りで買うのはいいねえ。まあ友達の真似だけど。

後はIIc+ズミタールを返金してもらったお金でズミクロン50mm/f2ズミタール50mm/f2のLマウントを買う予定。

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17 July 2005

ステッカーチューン大会

スウェーデンの鞄ボブルビーが大好きで、ずいぶん前から愛用している。専門のホームページも作った。

このボブルビーを日本で販売している会社が非常にユニークで、ボブルビーに関するイベントを各種開催している。私もBOBLBE-ISTとしてなるべく参加するようにしている。昨年は改造大会、水鉄砲大会、スケート大会に参加した。

green01その改造大会(カスタムアワード2004)は、優勝狙ってがんばり、見事夫婦で優勝、準優勝をもらうことができた。私の順位は準優勝だったけどまあ素材とか作り方のアイデアは私だし、審査員が外人だったので和風が受けただろうし、インパクトは私のがあるだろうということでまあ優勝したような気分だった。ちょっと悔しかったけど。

今年も先日ステッカーチューン大会があり、がんばって製作してみた。プロも応募してくるボブルビー改造大会。優勝するにはどうしたらよいか?!どこまでをステッカーチューンと呼ぶのか?ラインストーンも認められているのでかなり広い範囲がステッカーと認められそう。当初はカッティングシートを切って自作ステッカーにしようかと思っていたが(普通に形を切るだけじゃないけど)、ある夜布団の中で閃いた!!切手を貼ろう。外国切手。鞄を全部切手で埋めよう!

sticker03半月かけてアメリカ、南アフリカ、ポーランド、ルーマニアの切手を1000枚弱を集めて、その後は色合いを考えてこつこつ寝る間も惜しんで貼り続けた。使用済み切手だから当然糊は付いていないので、木工用ボンドを薄めて刷毛で付けて貼っていった。複雑な形状の場所もあり、丁寧に丁寧にだいたい半分ぐらいの切手を貼った。貼っているうちに派手ではなく地味なほうがかっこいい気がしたので、古めかしいいい感じに仕上がった。

switar26自信作として締め切りぎりぎりに提出。妻は自分でカッティングシートを切って貼っていた。そして待ちに待った結果はおととい金曜日にWebで発表予定で、もう何度も何度も見たけど発表されず、結局次の日(昨日)のお昼ごろBOBLBE-Eジャパンのホームページを見たら、ステッカーチューン募集のページが発表のページに変わっていて、一番上に私の作品の写真が見えた!縦にスクロールしていくと、優勝って書いてある!そしてその下には妻の作品が載っている。なんど準優勝。昨年に引き続き夫婦で1,2フィニッシュとなってしまった。うれしいけどちょっと他の人に申し訳ない。まあ気合の入り方が他の人と違ったかも。作るのに何時間もかかったのはうちの夫婦の作品ぐらいでしょう。まあとにかく優勝できてうれしかった。

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14 July 2005

動物写真

animal08


写真のメインページGiemonflexに動物写真のページをアップいたしました。初めて真剣に撮ってみた動物写真ですが面白かったです。場所は上野動物園。やはり長めの玉がいるかと思い、選択したのはペンFT。これに42mm/f1.2をメインにして、テレコンの3倍を持って行きました。f1.2だからテレコンの3倍を使ってもf3.6と明るいのです。一応広角もと思い、20mmも持っていきましたがあまり使いませんでした。フィルムはコダックのBW400CN。ISO400でペンFTの最高速が1/500sだから結構絞って撮った写真が多いと思います。サイなんか後ろの壁までピントが合ってるし。いつかは自然の動物を撮りに行ってみたいですね。ケニアとかもいいけどオーストラリアとか。

動物写真ページPHOTO*ANIMALS*

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10 July 2005

21mmファインダー結末

biogon14l


biogon15l


友人がGR21mm用黒のファインダーが単独で売りに出されているのを見つけてくれて、早速店に行って覗かせてもらったが、比較のために持っていったアベノンのファインダーとかなり視野が違った。やはりブライトフレームではないものは眼鏡使いには×だということがわかった。で、結局ライツのファインダーが高いけど一番ということに決着して、買ってしまった。これでバルナックもビオゴン21mmを使える。写真のようにかなりレンズが目立つカッコになってしまったが、一眼レフのようにレンズを左手でしっかり持つと使い易い。

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05 July 2005

アルパ歴代モデル

生産台数が非常に少なく、かつ変わった機構で、愛用している人がそれほどいるとは言えないアルパ。ウェブ上でもあまり情報が無いので簡単にまとめておく。これで知りたいときにすぐ調べられる。


第一世代
横並びのレンジファインダーが付いているのが特徴。クロムメッキボディ。レンズは第二世代以降と互換性が無い専用マウント。

alpa_1アルパフレックス1型:ジャック・ボルスキーが設計したプロトタイプに最も近いのがこの1型。シャッタースピードは1/1000sまである。ウエストレベルファインダー付きの一眼レフ。横並び(普通のと同じ)レンジファインダーも付いている。1944-1946年。579台。

alpa_standardアルパスタンダード1型:フレックス1型からウエストレベルファインダーを取り除いたレンジファインダー専用機。1944-1946年。100台。

alpa1アルパフレックス2型:フレックス1型はレンジファインダーの距離計連動機構がウエストレベルファインダーに写ってしまっていたがそれが写らなくなった。1946-1952年。4645台。

アルパスタンダード2型:フレックス2型からウエストレベルファインダーを取り除いたレンジファインダー専用機。1946-1952年。363台。

alpa_3_2アルパプリズマレフレックス3型:世界で3番目のプリズムファインダー付き一眼レフ。横並びレンジファインダーも付いている。プリズムが90度ではなく45度なのが特徴。縦構図はレンジファインダーの視野を使う。1949-1952年。363台。


第二世代
アルネア型と呼ばれる。なで肩の特徴的なボディとなった。ボディは銀色の塗装。

alpa_4アルパモデル4:ウエストレベルファインダーの一眼レフ。レンジファインダーはなく、50mmレンズ視野の透視ファインダー付き。巻き上げはノブ式でシャッターダイヤルを兼ねる。シャッターダイヤルはバルナックのようにレリーズすると回転する。回転しなくなるのはモデル10dから。1952-1959年。352台。

alpa_5アルパモデル5:45度プリズムファインダー付きの一眼レフ。50mmレンズ用の透視ファインダー付き。1952-1959年。2201台。

アルパモデル5a:モデル5にセルフタイマーがついたもの。1952-1959年。134台。

アルパモデル6:モデル5にセルフタイマー、スプリットイメージがついたもの。1952-1959年。2605台。

alpa_7アルパモデル7:モデル5にセルフタイマー、縦並びレンジファインダーがついたもの。1952-1959年。3783台。

アルパモデル8:モデル7にスプリットイメージがついたもの。1952-1959年。263台。

b型にモデルチェンジ。最大の特徴はクイックリターンになったことと、巻き上げレバーがついたこと。特徴はモデル4~8と同様。

アルパモデル4b:1959-1966年頃。銀塗り80台、黒塗り1台、合計81台。そのうち20台がハーフサイズ。

アルパモデル5b:1959-1966年頃。銀塗り263台、黒塗り9台、合計245台。

alpa_6bアルパモデル6b:1959-1966年頃。銀塗り2042台、黒塗り56台、合計2098台。そのうち20台がハーフサイズ。

アルパモデル7b:1959-1961年頃。銀塗り66台、黒塗り1台、合計67台。

アルパモデル8b:1959-1960年頃。銀塗り410台、黒塗り32台、合計442台。

第三世代

アイレベルのファインダーになり、露出計も内蔵になった。ボディも角張ったものに変更。巻き戻しがクランク式になった。

alpa_6cアルパモデル6c:セレン式の露出計内蔵。上のbタイプと並行して作られた。露出計は絞りやシャッタースピードと連動していない。1963年からフィルムカウンターが自動復元式になった。ハーフサイズも少量作られた。1960-1967年頃。銀塗り3605台、黒塗り418台、合計4023台。

alpa_9dアルパモデル9d:世界で3番目のTTL露出内蔵。露出計はシャッタースピードと連動していない。アルパの中で最も成功したモデルで生産台数が一番多い。ハーフサイズも少数作られた。1964-1969年頃。銀塗り4391台、黒塗り665台、合計5056台。

アルパモデル9f:9dから露出計を省略したもの。1964-。銀塗り154台、黒塗り16台、合計170台。

alpa_10dアルパモデル10d:ここで大きなモデルチェンジがある。外観や内部機構は大きく変わった。TTLのシャッタースピード連動露出計になり、シャッターダイヤルも不回転式になった。シルバーは塗りだったのが梨地クローム仕上げになった。軍幹部のペンタプリズム周りが結晶塗装ではなくなり、ボディ同色になった。黒塗りは軍幹部全体が結晶塗装。ハーフサイズも少数作られた。1968-1976年頃。クローム2976台、黒塗り912台、金色仕上げ100台、金メッキ4、合計3992台。

アルパモデル10s:10dの3つある露出計端子のうち、後ろ向きのCdS、レリーズロック、セルフタイマー、M接点を省略したもの。1972-、合計187台。

アルパモデル10f:10dから露出計を省略したもの。レリーズロック、セルフタイマー、M接点を省略したものもある。1969-。クローム14台、黒塗り8台、合計22台。

alpa_11eアルパモデル11e:露出計が10dは針で合わせるものだったのに対し、11eではLED表示になった。1971-1975年頃。クローム705台、黒仕上げ(黒クロームもあり)326台、合計1031台。

アルパモデル11s:11eの3つある露出計端子のうち、後ろ向きのCdS、レリーズロック、セルフタイマー、M接点を省略したもの。1973-、合計186台。

alpa_11elアルパモデル11el:11eにミラーアップ機能を追加。レリーズロック機構が2段階になった。1972-1977年頃。クローム651台、黒仕上げ483台、合計1031台。

アルパモデル11es:11elの3つある露出計端子のうち、後ろ向きのCdS、レリーズロック、セルフタイマー、フラッシュ接点、ミラーアップを省略したもの。1973-、合計21台。

アルパモデル11f:11elから露出計を省略したもの。ハーフサイズもある。1972-。クローム10台、黒仕上げ4台、合計14台。

alpa11siアルパモデル11si:11elの露出計素子がCdSからSPDになった。このモデルの後日本製OEMになったが当然のごとく古くからのファンには無視された。このモデルは黒モデルのほうが多い。最終モデルであり、露出計の精度が高く人気が高いため、中古価格も高い。1976-1989年頃。クローム412台、黒塗り768台、グレーベロア仕上げ5台、金色仕上げ11台、金メッキ705台、合計1901台。

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